第8話 おもちゃを考える
子供達にとっては待ち遠しいクリスマスが近くなってきました。何を買ってあげるか、大人にとっては悩ましい時期ですね。我が家の子供達も小さい頃は何でも喜んでいましたが、ちょっと大きくなるとそうもいきません。1年に1回なので、子供の要求を聞いてあげたいとも思うこともありますが、あまりに高額なものは勘弁です。現在の主流といえば、プレステやPSPなどのゲームなのでしょうか。かなりの子供が遊んでいるのを目にします。しかし、多くの子供が集まって話もせず、黙々とそれぞれが別々にゲームに熱中している姿は僕には異様に見えるのですが。
当院の待合室には開院当初からテレビを設置しておりません。強制的に映像が目に入ってきますので、こどもへの影響を考えると必要はないと思いますし、病院にいる時間くらいは一緒に絵本を読むのもいいのではないでしょうか。その他にも、プレイルームに木のおもちゃを多く設置しています。5年が過ぎ、無くなったおもちゃも結構ありますが、壊れたのはほとんどありません。子供達の激しい遊び方にもかかわらず、まだ十分遊べる状態です。確かに木のおもちゃは購入するとちょっと割高に感じてしまうかもしれません。値段を考えるとプラスチックのおもちゃの方が安く、子供はキャラクター商品を欲しがるので、そちらを選択してしまうのは仕方ないかも知れません。ですが、どこの家庭でもそうではないかと思いますが、そのおもちゃで長く遊んでいるでしょうか?数日もすれば何処かにいってしまい、次を欲しがるというのを繰り返していると思います。めったに高価なものを買ってあげることは出来ませんが、クリスマスの時くらいは木のおもちゃにしてみませんか?意外と大人でも楽しめますし、大きくなっても結構遊べます。
病院にも多く置いていますが、naefという会社のおもちゃがあります。残念ながらKurt Naefさんは昨年亡くなられたのですが、デザインや互換性などはインテリアにもなるほど綺麗なものです。全世界にマニアも結構多く、遊び方も奥が深くてかなり面白い木のおもちゃです。病院で子供達が遊んでいるところを見ますが、「そんな遊び方もあるんだ」と僕らが想像しないような遊び方をしている事もあります。暖かみもあるし、安全性も考慮され、壊れる事も少なく長い目で見れば安上がりな木のおもちゃをもう一度見直してみませんか。きっと子供さんは喜ばれるし、長く遊んでくれると思いますよ。それより、大人がのめり込んでしますかもですね。ちなみに僕も自宅で子供と時々遊んでいますが、結構楽しいですよ。
* naefを始めとする木のおもちゃは、当院でもお世話になっている「えるむの木」というおもちゃやさんで購入できます。詳しくはHPのリンクをご覧下さい。
【2008年12月】
よしもと小児科 吉本寿美