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第67話 スポーツで元気に

小児科医のつぶやき|第67話 スポーツで元気に

熊本で生まれ育ち、熊本で生活をしてそろそろ50年が経過しようとしています。高校卒業当時は「目指せ、東京」という気持ちが強く、実際東京の大学を受験して挫折しました。その後も「脱熊本」の思いは強かったのですが、ふとした気持ちの変化から医者という道を選択しました。30歳台前半に2年程度大阪で研修をした時代がありましたが、その頃から熊本はいいなという気持が強くなってきました。


最近いろんな報道がありますように、九州でも特に熊本はくまモンを始めとして元気な街になってきたように思います。くまモンもここまで人気が出るとは予想出来ませんでした。JR九州の寝台列車もかなり人気のようで、予約が来年まで埋まっているとも聞いています。これからは地方の時代かもですね。


スポーツも地方の時代でしょうか、熊本にもプロスポーツチームが出来まして、週末はロアッソ熊本とヴォルターズの応援に出かけています。サッカーはやったこともなく観るだけですが、バスケットは小学生の頃にミニバスケの経験がありました。そして、バスケをやっている娘のお陰で再び応援に出かけるようになりました。どちらも競技人口は多く、人気のスポーツです。自分と息子は野球をやっていましたので、野球も応援したいのですが、残念ながら熊本にはプロ球団がありませんので、こちらはテレビ観戦のみです。サッカーもバスケも会場には多くの子ども達が観戦に来ています。プロ選手のプレーを観て子ども達が元気になるのは、非常に喜ばしいことです。


最近、肥満のお子さんが非常に増えてきました。ここ菊池郡市では小学4年生を対象に肥満健診が始まりました。中には高血圧、肝機能障害、高脂血症などのお子さんも実際いらっしゃいます。嘘だと思われるかもしれませんが、これが現実です。今改善しなければ、大きくなってからでは無理です。手遅れになる前に何とか手を打たなくてはなりませんが、そのためには家庭での協力も必要です。このようなケースでは、間食が多いとか、ゲームばかりして外で遊ばないというお子さんが多いようです。


では、どうするか。これを改善する最も手っ取り早い方法は、やはり食事療法と運動療法です。これだけでもかなり肥満の解消につながると思います。運動が苦手だなと言うお子さんも、一度でいいので会場に行ってプロ選手のプレーを観てみてはどうでしょうか。自分もやってみようという気持ちになるかもしれませんし、一緒に行かれた保護者の方がはまってしまうかもですよ。実際、サッカーは僕がそうでしたので。やったこともなかったけど、実際に観ると非常に感動でした。そしてバスケはサッカーと違って展開が早く、近くで観ると迫力満点です。


最近、院内にはスポーツ関連のポスターがいろいろ貼られていて、誰かが「スポーツバーみたいですね」と言っていました。確かに小児科らしくないかもですが、子ども達がこれをみて自分も観てみようかなと思ってくれたらそれで十分です。それがきっかけで運動をしようと思う子ども達がたくさん出てきて、それが最終的には健康は子ども達を育てる事になれば願い通りです。


今から寒くなるとどうしても運動をさぼりがちになります。それは大人にも言える事です。お子さんと少しでも何でもいいので、体を動かしてみませんか。そうすれば大人も子どもも健康になっていきますよ。スポーツで身も心も元気になりましょう。



【2013年11月】
よしもと小児科 吉本寿美

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