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第32話 今年を振り返って

小児科医のつぶやき|第32話 今年を振り返って

早いもので師走になりました。字のごとく、医師も走り回る時期です。年末年始もどこかで小児科医は働いています。仕方ないとはいえ、家族がいつも犠牲になるこの時期はちょっぴり辛い時期でもあります。


さて、今年を振り返ってみますと、年が明けたらとたんに新型インフルエンザはトーンダウンしました。昨年の騒ぎは何だったのだろうと、今もって不思議でたまりません。ワクチンも余ってしまい、当院では一部処分してしまったのもあります(本来は処分せず返品すればよかったのですが、期限切れは引き取ってもらえないと思った結果でした。その後に引き取ると連絡が)。ご存知ないかもしれませんが、かなりの余ったワクチンを国が引き取ったのですが、これも税金だと思います。政策のまずさだけが目立った印象がありますが、こんなことはあまり報道されないですよね。幸い、今年の冬は大騒ぎになることもなくほっとしています。


それから、Hibに続いて肺炎球菌ワクチンの接種が開始されました。これで、やっと日本の予防接種もスタートラインに立った状況です。しかし、まだ任意接種ですのでこれを定期接種にしなくてはなりません。未だに、ポリオが生ワクチンだったり、B型肝炎ワクチンを多くの方が接種していない状況や、ロタワクチンの導入が未定であったりと日本のワクチン問題は山積しています。少しずつですが、変わっていけば診療形態も変わっていく事でしょう。特に抗生剤の処方量が更に少なくなっていけばと願っていますが、こればかりは小児科医だけではどうしようもありません。


夏には、なぜか喘息患者が多発しました。しかも、入院を必要とするケースも多く、なぜ?という印象でした。普段の7月は、小児科はがらがらでのんびりした外来なのですが、今年は忙しかった印象があります。温暖化と関係があるのでしょうか。となると、今後もこのような状況であればちょっと大変ですね。


新しい試みとしては、インフルエンザの予約システムをwebによる予約にしたことです。若干のトラブルはあったものの、概ね好評だったように思います。残念ながら予約出来ない方も多かったように聞いておりますが、診察しながらの接種には限界がありますので、どうかご理解下さい。お陰で、電話がつながらないというトラブルは避ける事が出来ました。


来年は、電子カルテの導入を予定しています。受付では既に導入して、慣れるまでしばらくは待ち時間が長くなるかもしれませんが、将来的には若干の待ち時間の短縮につながってくれるものと期待しております。今年も重大なトラブルもなく、無事に診療が出来ました。来年はどんな1年になるのか、こればかりは予測不可能ではありますが、子供たちの健やかな成長の手助けが出来ればと職員一同願っております。開業して7年目でもあり、何かいいことがあればいいですね。それでは早いですが、良いお年を!!


【2010年12月】
よしもと小児科 吉本寿美

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