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第62話 スポーツから得るもの

小児科医のつぶやき|第62話 スポーツから得るもの

熊本は例年通り春があっという間に終わって、じめじめする夏がやってきました。スポーツ行事も目白押しで、6月になると高校生はインターハイ予選、中学生は中体連予選が各地で始まります。選手のみならず、そばで応援される保護者の方も勝負の行方が気になって仕方ないのではないでしょうか。良い試合をしても負ければ終わりの世界ですから、必死になってしまいますね。全ての選手が怪我なく、悔いの残らぬように活躍出来ることを願っています。


そこで、いつも考えるのですが、スポーツには当然レギュラーと控え選手というのがあります。レギュラーの人数は限られていますし、強豪チームともなると多くの優秀な選手が集まってきますので、それは狭き門になってしまいます。親としてもレギュラーになれば一番良い事なのですが、ならなかった場合に駄目かと言えばそうでもないと思います。控え選手はそれなりの活躍の場所があるものです。その時は辛いかもしれませんが、大きくなってきっとその経験が人生にはプラスに働くと思います。


社会に出れば、必ずしも光の当たるところばかりで働けるわけではありません。むしろ、影で支えている方のほうが多いかもしれません。その方々がいなければどうなるでしょうか。光の当たる所ばかりを歩いて来た人は、支えてもらっている人の事を常に考え感謝しなくてはいけません。それが出来ない人は、自分に光が当たらなくなった場合にはきっと挫折してしまうでしょう。多くの人の支えがあって生かされているという事を肝に銘じて欲しいものです。


我が家にも中3になる野球部の息子がいます。部員数はかなり多く、3年生だけでも30名以上の大所帯です。2年生にも上手い選手が数名いますので、当然レギュラー争いも厳しいものです。最初は控えに甘んじていたものの、最近はレギュラーとして使ってもらっているようです。しかし、そうなると当然控えに回る選手もいる訳ですから、その子ども達の気持ちも考えてプレーして欲しいと願っています。決して、天狗になってはいけません。かの長嶋選手も「野球は人生そのもの」という名言を残しておられます。良い事ばかりではないし、いろいろな方に支えられてプレーが出来るという、まさしく人生そのものですね。


小さいお子さんがいらっしゃる方は、是非大きくなったら何でもいいのでスポーツを経験させることをお勧めします。人間的に成長すること間違いなしです。週末は保護者も送迎などで大変ですが、声をからして応援するのは楽しいものですし、多くの感動も得られます。そういう意味ではバスケットを小学校から続けている娘にも感謝しています。たまたま強豪チームに所属していたお陰で、九州大会を始めいろいろな所に行く事が出来ました。厳しくも優しいコーチのお陰で、保護者も人間的に成長させて頂きました。 さて、暑い夏が始まります。スポーツを頑張っている選手の皆さん、汗も涙もたくさん流して、悔いの残らぬように精一杯頑張って下さい。



【2013年6月】
よしもと小児科 吉本寿美

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