第53話 さてと、休みも終わり
今年も夏休みをいただき、ゆっくりさせていただきました。その間、何をしていたかといえば、まあ何もしませんでした。驚くほど、まったりとした１週間を過ごしました。日頃見に行けない子どもの部活の応援にも行けましたし、久しぶりに献血もしました。ちょっとは世のためになったかなと思います。その他には、オリンピックや高校野球の応援など、意外とテレビの前にいた時間が多かったように思います。不思議といろいろな場面で泣けてきました。年取ったせいというのは間違いない事ですが、スポーツには何かを引きつけるものがあります。日頃あまりスポーツ観戦をしない妻も、今回ばかりは観戦する時間が長く、いろいろなことを教えてもらいました。夏は残念ながら甥っ子の甲子園出場はなりませんでしたが、野球では選手ではなく控え選手などがどうしても気になります。そして、オリンピックでも今回はかなり「絆」が注目され、ここでもやはり控え選手や裏方のことが気になっていました。
考えてみればクリニックも同じようなもので、医者だけではどうにもなりません。事務職の方がいて、看護師さんが指示通りに働いてくれて、医者が診察して、薬局のほうで薬を出してもらって一連の診察が完了します。まさしく、クリニックというのは職員同士の絆によって成り立っています。幸いにも、職員の異動も最近は少なくて働きやすい環境を作ってもらい、感謝しています。特に、今からだんだん忙しくなってきますので、職員一同気を引き締めていかなくてはと思います。
早いもので、９月から今年もインフルエンザワクチンの予約が始まります。ネット予約という時代の流れに乗って電話での予約を行わなくなりましたが、これ自体はクリニックにとっては電話がかなり減ったというメリットがあります。ただ、予約できなくなった方も多くいらっしゃるのは事実で、なかなか難しい問題です。でも、ネット予約は思ったより意外と簡単に出来ますし、登録していればメールでお知らせもしてくれます。いい時代になったものです。
それにしても、今年はなぜか手足口病は全く見ませんでした。昨年流行りすぎたからでしょうか。海外では手足口病の死亡例も報告されていますので、今年はよかったかなとほっとしています。ですが、これから朝夕冷え込んできると、例年喘息の患者さんが多くなり、RSウイルス感染症も増加してきます。外来の患者さんも徐々に増えてくる季節になります。これからは小さいお子さんはあまり人混みに行かないようにされたほうがいいでしょう。予防接種同様、病気は予防する時代になりました。学校生活では、２学期はどうしても気が緩む時期のようです。休み明けですが、気持ちを入れ替えて学生さんは勉学やスポーツに励んで下さい。こちらも、気持ちを入れ替えて年末まで突っ走りたいと思います。
さてと、休みも終わったのでぼちぼち頑張りますかね。
【2012年9月】
よしもと小児科 吉本寿美
