第203話 あいさつの勧め
寒い2月も終わっていよいよ3月に突入しました。ここ最近は例年の外来風景も一変し、いつもだとこの時期に多いインフルエンザに罹患されたお子さんはほとんどいらっしゃらなくなりました。コロナに罹患されたお子さんもパラパラといった感じで、ちょっと2月は拍子抜けといった感じでした。そしてこれから3月になるといつもは喘息や花粉症といったアレルギーのお子さんが増えるのですが、果たして今年はどうなるのでしょうか。
で、これまでは「寒いですね〜」というあいさつがほとんどでしたが一気に春がやって来た感じで、これからはもしかしたら「暑いですね〜」というあいさつに変わってくるかもしれません。なかなか熊本の春をじっくり味わうことが出来ないのが残念です。このようなあいさつを交わすのは以前では当たり前のことだったように思いますが、最近は知らない人に声をかけると不審者と思われたりもしますので、なかなか気軽に出来なくなったようにも思います。ただ、近くの小学生は今でも結構向こうからあいさつしてくれることが多いので、朝から元気にあいさつされると1日をとても気持ちよく過ごすことが出来ます。
あいさつというのは、自分から率先してやるというのが簡単なようで実は案外難しいと感じられることはないでしょうか。いざやろうと思ってもその勇気がなくて出来なかったということは、誰しも経験のあることだと思います。またこちらからあいさつをしたのにも関わらず、あいさつを返してもらえなかった時には何となく1日が嫌な気持ちになることもあります。ただ実際にはきちんと聞こえていないという場合もあるようですので、あいさつをする場合には相手の顔を見てするというのも必要だと思います。そうは言っても、いざ実践するとなれば結構ハードルは高いのがあいさつなのかもしれません。
昔Twitterで今はXという呼び名に変わったS N Sを利用されている方も多いと思いますが、実は自分も現在利用させてもらっています。たわいも無い投稿が多いのですが、全国の仲間と朝一番の投稿であいさつ運動というのをやっています。これはサッカーとバスケのファンが始めたものですが、色々な方が朝からあいさつ運動というハッシュタグをつけて投稿されるのですが、なかなか面白いです。昨日は飲み過ぎただとか、試合に負けて悔しかっただとか、今日も頑張ろうとか、なかなか個性あふれる投稿を見ることが出来ます。これがきっかけで全く知らなかった方と試合会場であいさつ出来たりすることもあり、あいさつ運動が予想外の展開をもたらしてくれてびっくりしています。
たかがあいさつとはいえ、やるかやらないではもの凄い差があるように思います。ですから、どうせならば自分から率先してあいさつした方がいいようです。しかもブスッとするのではなく、相手の顔を見て笑顔であいさつをすれば、お互い1日を気持ちよく過ごすことが出来ます。1日のスタートを気持ちよく始めるようにするのに最も簡単な手段が他でもないあいさつではないでしょうか。恥ずかしがらずに自分から勇気を出してやってみるとお互いに笑顔になれると思いますので、明日からでも構いませんからやってみませんか。それだけで1日がハッピーになりますよ。
【令和7年3月】
よしもと小児科 吉本寿美