第45話 年男のつぶやき
あけましておめでとうございます。今年も昨年同様、よろしくお願い致します。
昨年は、3月に発生した東日本大震災の影響で暗いニュースが多かったように思います。大震災以降は連日のように関連ニュースが新聞の1面トップを飾る日々が続きました。そんな中でも、日本人の強さとか助け合いの精神、冷静な行動などは改めて感心させられました。また「絆」という言葉がこれほど注目されたことは、今までなかったと思います。つくづく日本人でよかったと思った1年でした。
小児医療では、やはり今年もワクチンの話題が中心になると思います。昨年末にはロタワクチンが発売され、今年末には不活化ポリオと3種混合ワクチンの合わさった4種混合ワクチンが認可される予定だと聞いております。同じく、単独不活化ポリオワクチンも発売の準備をされているようです。ワクチンの面では少しずつ先進国に追いついてきたように思います。但し、まだ遅れている部分もあり、例えばB型肝炎ワクチンは認知度も低くこれから当院でも積極的に進めていかなくてはならないと思っております。水痘、おたふくかぜワクチンも2回接種が必要であることを知ってもらうように啓蒙していきたいところです。このように、日本の小児医療も今後は徐々に予防医療が中心になって行くものと思われます。病気に罹って治療するという時代から、罹らないようにする時代へと変わっていって欲しいと願っています。そのためには保護者のご理解、ご協力が不可欠ですので、積極的に必要な予防接種を受けていただきますようにお願い致します。
と、ここからは個人的な話です。今年は遂に年男になります。50歳の大台がだんだん近くなってきました。人の健康を守るにはまずは自分の健康維持に努めなくてはいけません。少なからず衰えを感じるようになってきましたので、これまで以上に自分に厳しく接していかなくてはならないと感じています。それから、子供たちの受験も次から次にやってきます。親としては頑張れと言ってあげるしかないのですが、最近の子供たちは大変だなとつくづく思います。特に現代の中学生は大変ですね。受験生の皆さん、どうか病気だけはしないように頑張って下さい。
開業して8年が経過しました。医学の世界は日々進歩していますので、遅れないようにしっかり情報を収集し、還元していきたいと思います。今年もスタッフの協力のもと、少しでも子供たちの健康を守るお手伝いが出来ればと考えております。
どうか、明るい話題の多い1年でありますように。
【2012年1月】
よしもと小児科 吉本寿美