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第29話 陰ながら

小児科医のつぶやき|第29話 陰ながら

今年の甲子園も盛り上がって終わりました。地元九州学院の活躍で、熊本でも多くの方が声援を送られたことと思います。お陰で、九州学院の試合中には診療はほとんどしなくてよかったので、職員と思いっきり観戦しました。今年の九州学院は1年生の活躍が凄かったのですが、中でも4番打者の萩原君はきらりと光るものがありました。彼の同級生の甥っ子から聞いた話では、萩原君は夜中も素振りをして手のひらは凄いらしいです。活躍するには陰ながらそれなりの努力が必要なのでしょうね。


陰ながらといえば、僕ら小児科医も週末や夜に働くことがあります。小児科医になった以上は、救急当直があるのは当たり前ですからこの生活には慣れてしまいました。更には、産婦人科の健診も引き受けている関係で、今年の夏休みはどこへ行くこともなく働いていました。当たり前だと言われたらそれまでですが、年末年始も当直があるので、自分の病院は休みでもなかなか休めないのが辛いところではあります。しかも最近は疲れがなかなか取れなくなったなと実感しています。


診察中に、陰ながら努力するものと言えば小さい子供の採血や点滴などでしょうか。処置の際には見つける事が出来ず、困ってしまうこともあります。比較的点滴や採血には自信を持っているのですが、それでも開業して今まで1度だけ点滴が出来なかったお子さんがいました。幸い、大事には至らなかったのですが、これは小児科医の宿命でもあり永遠の課題でもあります。特にまるまるした赤ちゃんは難しくて、採血で何度も失敗することもあります。この場合は子供たちも陰ながら頑張ってくれて、僕らを成長させてくれているのでしょうね。


そして、この頃になるとそろそろインフルエンザワクチン接種の準備を始めなくてはなりません。これも、陰ながらいろいろな準備を少しずつする必要があります。ばたばたしてご迷惑をかけないようにと思ってはいますが、今年は予約システムを大幅に変えますので、混乱するかもしれませんがご協力ください。それと、国の方針が具体的に決まっていないので、困ったものです。現場としては早く決めて欲しいのですが、どうも行政のやることはわかりません。


それにしても、今年の夏は今までになく非常に暑い夏でした(いや、まだ終わってない?)。ですが、9月になれば確実に秋は近づいて来ます。そうなると、小児科はだんだんと戦場のように忙しくなってきます。子供たちのために頑張らなくてはと思う季節では、あとは体力勝負です。陰ながら体力トレーニングを行なっているので最近は昔のように胃腸炎になる事が少なくなってきたように思います。昔はよく休憩時間に陰ながら点滴をしていました。


これからも、地域の子供たちのために職員一同頑張っていきますので、どうか皆さんも陰ながら応援よろしくお願いします。


【2010年9月】
よしもと小児科 吉本寿美

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