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第46話 負けから学ぶもの

小児科医のつぶやき|第46話 負けから学ぶもの

今年は例年になく寒い冬になっています。乾燥も続いていて、久しぶりにインフルエンザが猛威をふるっています。今しばらくは注意が必要のようです。そうした中でもこの時期いろいろなスポーツの大会が開催され、多くの感動が生まれています。特に駅伝はなぜか引き込まれてしまいます。箱根駅伝をはじめ、都道府県対抗、高校駅伝など、どうしても最後まで見入ってしまいます。テレビに映る選手は凄いのですが、それよりも表舞台に出られないチームや選手の姿を追いかけた映像の方に心を惹かれます。勝負の世界ですから、勝ちがあれば負けもある訳ですが、大事なのは負けから何を学ぶかということではないでしょうか。負けから学ぶ事の方が勝ちから学ぶ事よりも何倍も多いのではないかと思います。


勝ち負けでいえば、受験も似たようなものでしょうか。避けては通れないとはいえ、勝ち負けがはっきりしますので厳しいです。我が家も今年から3年連続で受験生がいるという状況になるのですが、親としては頑張れとしか言う事が出来ません。受験では残念ながら志望校に合格出来なかった人もいますが、僕が言いたいのはそれで人生が決まる訳ではないという事です。失敗をバネにしてその後の人生を頑張ればいいのです。不合格は勝ち負けで言えば負けということになるのでしょうが、人生の負けではないのです。僕自身も大学受験で2浪を経験しましたが、浪人生活で多くのものを学んだように思います。今思えば、2年間は自分の人生にはかなりプラスにはなっていると思います。


今の仕事に関して言えば、病気を治してあげることが出来なかった、診断をつける事が出来なかったなどが「負け」ということになるでしょうか。今までも多くの「負け」を経験しました。その都度、反省しいろいろなことを学びました。子供たちはいろいろな事を教えてくれますので、そういう意味では子供たちは偉大な先生ということになります。これからもいろいろな「負け」を経験するでしょうが、その都度多くのものを学び、出来るだけ負けないようにしなくてはなりません。これからも永遠に勉強ですね。


どの世界でも「負け」は人を2倍も3倍も大きくしてくれるように思います。人はいろいろな経験をして成長していくものです。スポーツの世界でも、受験でも何度も挫折を経験して強くなっていくように思います。我々医者もいろいろな症例を経験して一人前の医者に成長していくものです。長い人生では勝ちもあれば、負けもありますので、「負けから何を学ぶか」ということがその人のその後の価値を決めるように思っています。頑張れ!受験生。




【2012年2月】
よしもと小児科 吉本寿美

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