菊陽町のよしもと小児科です

お問い合わせ・ご相談はお気軽にどうぞ
Tel.096-233-2520
トップページ >  第187話 21年目の雑感

第187話 21年目の雑感

小児科医のつぶやき|第187話 21年目の雑感

 あんなに暑かった熊本も一気に寒くなってきました。相変わらず春と秋が短い熊本の気候には永く住んでいても驚かされます。そして病気のお子さんは少しずつ減ってきたかと思いきや、季節外れのインフルエンザの流行が現在もみられ、小児科の外来は依然として混雑しているようです。さてこれから本格的に寒くなっていきますが、どうなっていくのでしょうか。少しはのんびりしたいというのが本音です。    


 気付けば当院は平成15年の10月に開業しましたので、21年目に突入しました。振り返ってみればあっという間だったように感じます。開業までは小児科医としてある程度の経験は積んできたものの、開業となると話は別です。診療だけやっていればいいということではなく、経営者として人事のことや収支のことなども考えなくてはなりません。これらについては全くの素人ゆえ、困り果てたことも数知れず。ですが、幸い周りの優秀な方々に助けられて、何とかここまで乗り越えてくることが出来ました。途中からは妻が一緒に診療に加わってくれたのも大きな支えとなりました。


 それから今となっては懐かしい思い出ですが、新型インフルエンザ騒動の時にはワクチン予約をするために車が病院の前に列をなしていた光景には、目が点になりました。電話もパンク状態で、あの時はどうやっていたのか覚えていませんが、よく乗り越えることが出来たなと思います。そしてこれ以上大変なことはないだろうなと当時は思っていましたが、まさかその後にもっと大変な事態になる新型コロナの流行が起こるとは予想しませんでした。ただここでもスタッフの頑張りに助けられました。こちらから指示することもなく、テキパキと診療の流れを考えてくれたり、問診票を作ってくれたりして、スムーズに診察を行うことが出来ました。改めてスタッフの力の大きさを感じました。  


 最近の外来には外国人の方がお子さんを連れてくるケースが増えました。T S M Cの影響がここまで大きいとは思ってもみませんでした。そのためこれからも外国人のお子さんが増加するのは間違いなさそうですが、幸い英会話を勉強している妻が外国人の患者さんの対応をやってくれますので、非常に助かっています。しかし、開業時には考えられないほどインターナショナルな外来になってきました。日本語ではない言葉が飛び交う外来の風景が今後は当たり前になってくるのでしょうか。    


 そして来年はいよいよ自分も還暦を迎えます。ということは恐らく開業医としての仕事も折り返しにきているだろうと思います。当然体力の低下は否めませんが、そこは日頃のトレーニングで何とかカバーしている状態です。じっとしていれない性格ゆえ、週末は相変わらずあっちこっちに出かけています。もちろん、ロアッソとヴォルターズの応援という、週末のイベントは気分転換でもあり生き甲斐でもあります。診察時に試合のことで盛り上がることも多くなり、個人的には嬉しい限りです。


 最近は診察していたお子さんが親となってお子さんを連れてくるケースも増えてきました。20年という月日の流れを感じます。ただ昔も今も「目の前の子どもたちをしっかり診察する」というのは変わりません。まだまだこれから大変なことが起きることもあるかも知れませんが、そこはスタッフ一同で乗り越えていこうと思います。21年目も引き続きよろしくお願い致します。      



【令和5年11月】
よしもと小児科 吉本寿美

<第188話 今年を振り返って 第186話 笑顔の力 >

ページトップへ戻る
Copyright (C) 2012 yoshimoto Pediatrist Clinic, All Right Reserved.