菊陽町のよしもと小児科です

お問い合わせ・ご相談はお気軽にどうぞ
Tel.096-233-2520
トップページ >  第36話 one for all,all for one

第36話 one for all,all for one

小児科医のつぶやき|第36話 one for all,all for one

今回の東日本大震災は、一言では言い表せない程の大惨事になってしまいました。悲しみを通り超して、どうしていいのか途方に暮れてしまいそうですが、東北の方の頑張りと気持ちの強さには頭が下がります。また、日本人の秩序ある行動も改めて感じる事が出来ました。これからの復興の道のりは果てしなく、かなりの時間を要すると思われますが、きっと日本ならばやれると信じています。


実は、この大震災が起こったちょうどその時間には、僕は宮崎に行っていました。次女が出場する中学バスケットボールの九州大会に帯同するためでした。まさか、このチームがというのが実感でしたので、ばたばたの準備になってしまいました。別に優秀な選手がいるわけでもないし、どっかからいい選手を集めた訳でもなく(他の県では中学生でも選手を他の地域から集めて強くするのが普通です)、最初は下手な選手の集まりでした。幸い、いい指導者に恵まれたこともあって少しずつ強くなっていき、九州大会出場という栄冠をつかみました。宮崎にも津波が来ましたが(当時は事情が把握できず)、幸い大会は開催されました。


このチームの部旗に、「one for all、all for one」という言葉が書かれています。僕自身、大好きな言葉です。みんなが力を合せれば、やれないことはないというのを娘のチームが証明してくれました。そういえば、サッカーの日本代表もアジア大会では団結力が勝利につながりましたね。一人の力は小さくても、それが結集すれば大きな力になるということを、証明してくれたのではないかと思います。


日本はいま、非常に苦しい状況に置かれています。九州にいるとそう実感はないのですが、実際行くと映像以上にひどい状況であると聞きました。一人一人の力には限界があります。これを打破するにはやはり「one for all、all for one」ではないかと思います。一人一人がみんなのために頑張り、みんなが一人一人のために頑張れば、きっと未来は開けてくるはずです。日本人にはそれが出来ると信じています。こんな状況でも暴動1つ起こる事もなく、どこにいっても整然と列をなして並ぶ日本人の姿勢は、他の国では真似の出来ないことでしょう。


我何が出来るかと問われても、なかなかこれと言って出来る事はありませんが、節電するとか、買いだめしないとか小さな事をやればいいのかなと思います。そういう小さいことの結集が、大きな力に変わっていくものと信じています。頑張って下さいと言うのは、あまりにも酷なように思いますが、きっと日本人の力が集まれば今回の困難にも打ち勝つことが出来ると信じています。「one for all、all for one」の精神で、力を合わせてこの困難を乗り切りましょう。

がんばろう、日本!!


【2011年4月】
よしもと小児科 吉本寿美

< 第37話 再び、薬の処方について第35話 やっと >

ページトップへ戻る
Copyright (C) 2012 yoshimoto Pediatrist Clinic, All Right Reserved.